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最先端を走る日本の音声翻訳技術
「言葉の壁」を取り払い世界を変える
奈良先端科学技術大学院大学 教授 中村 哲
ドラえもんのひみつ道具のなかで一番欲しいものは何? あるポータルサイトが実施したアンケートでは、1位は「どこでもドア」、さらに「タケコプター」「タイムマシン」「ほんやくコンニャク」がそれに続きました。1位から3位までの実現の可能性は、現在のところ低いと見られています。一方、4位の「ほんやくコンニャク」は実用化が視野に入ってきました。もちろん、何かを口にするわけではありません。パソコンやスマホなど道具を使って異なる言語間で会話をするというものです。自動翻訳の技術は、どこまで進んでいるのでしょう。越えるべき課題は何か。研究の最前線を中村教授に聞きました。
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困難だからこそ挑戦する意義がある!
クローン技術でマンモスを現代に蘇らせる
近畿大学先端技術総合研究所 教授 加藤 博己
約40億年前に地球に生命が出現して以降、数多くの種が誕生し姿を消しました。みなさんは、それら絶滅してしまった生物の「生きた姿」を見たいと思ったことはありませんか? たとえば、マンモスはどうでしょう。実は、この有名だが謎の多い動物を現代に蘇らせる計画が近畿大学で進められています。シベリアの永久凍土で見つかったマンモスから細胞核を取り出し、「クローン」を生み出そうというプロジェクトです。映画『ジュラシック・パーク』さながらの取り組みは、何を私たちにもたらしてくれるのでしょう。
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宇宙の始まりに素粒子で迫る!
~素粒子物理学の最前線
東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構
機構長 村山 斉
空を見上げて思ったことはありませんか、「宇宙はどうやって始まったのだろう?」「宇宙は何でできているのか?」と。人類が何千年にもわたって挑み続けている、この大きな謎に、われわれはいま科学の力で迫れるようになっています。鍵を握るのは小さな粒=「素粒子」。この世で一番大きな宇宙と、一番小さな素粒子は、どのように結びつくのでしょう。素粒子物理学の第一人者・東京大学の村山先生に研究の最前線を語ってもらいました。
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歩く姿で人物を特定する!
犯罪捜査に威力を発揮する認証システムを開発
大阪大学産業科学研究所 教授 八木 康史
犯罪捜査にも続々と“科学の目”が導入されています。DNA鑑定などはその最たるもので、有力な証拠になっていることはみなさんもご存じでしょう。そんな科学捜査に、もうひとつ強力な武器が加わろうとしています。それは歩く姿の解析――。防犯カメラに映った人間の歩く様子から容疑者を絞り込む、というものです。難しいとされていたその技術が、実用の段階に一歩に近づきました。研究の第一人者・大阪大学の八木教授に解説してもらいます。
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「フロントランナー」は第一線で活躍する科学者・研究者のインタビューです。彼らの研究内容を通じて、最先端の科学・技術をわかりやすく紹介するとともに、科学者・研究者に道に進んだ理由やチャレンジ精神の大切さ、中学・高校時代に必要なことなどもお話いただきました。“これは!”と思う記事を探してみてください。