2013-03-12

「超教養講座」アーカイブ

発光ダイオード(LED)を人工太陽に~北国の環境を考えた光技術の応用

千歳科学技術大学総合光科学部 教授 吉田淳一

1年のうち半分近くが雪に覆われる北海道。農業“大国”ではあるが、自然との闘いを宿命づけられている。なかでも、問題が日照時間。千歳科学技術大学の吉田先生は、LEDを光合成光源とすることで、この問題に挑もうとしている。地理的環境と地球環境保護の観点に立った「バイオフォトニクス」という分野の先駆者! サラダなどに使われる野菜「ルッコラ」の生育に対し、LEDでは通常の太陽光線下に比べてビタミンC含有量が大幅に増えた研究を中心にお話いただきました。

2013-02-05

「超教養講座」アーカイブ

驚異の新素材“カーボンナノチューブ”~その発見から最先端の研究現場まで

名古屋大学理学部 篠原 久典 教授

カーボンナノチューブという物質をご存知でしょうか? その名のとおり炭素でできた直径「数ナノ」メートルの筒状の物質。ナノとは10億分の1のことを指します。実は、この極小の物質がものすごい能力を秘めています。まず「細くて軽い」。次に「強いうえにしなやか」。他の物質にはない電気的・磁気的特性も持ちます。そのため、「脅威の新物質」とも呼ばれています。ノーベル賞級といわれるこの物質の発見は、どのように私たちの生活を変えたのか。名古屋大学の篠原教授に解説いただきました。

2013-01-04

「超教養講座」アーカイブ

スペース・デブリがもたらす脅威~宇宙はゴミであふれている

九州大学工学部 教授 花田 俊也

夜空に輝く星、かっこいいロケット――宇宙開発はロマンに満ちています。しかし、その宇宙開発がいま危機に直面していることは意外と知られていません。原因は「宇宙のゴミ」。それが宇宙開発に深刻な影響を与え始め、このままいけば、将来、ロケットを打ち上げることができなくなるかもしれない、ともいわれています。宇宙開発の将来を左右する重要な問題を、第一線の研究者である九州大学の花田先生がわかりやすく解説します。

2012-11-01

「超教養講座」アーカイブ

最新 恐竜学~恐竜研究の最前線を見てみよう

早稲田大学国際教養学部 教授 平山 廉

大きくて、強くて、陸上世界を支配していた恐竜。しかし、いまから6500万年前に突然、絶滅してしまいました……。そんなミステリアスなところが恐竜の魅力なのかもしれません。本講義では、恐竜の「何がわかり」「何が謎のままなのか」など、恐竜研究の最前線を解説します。とくに、注目は私たちの常識とは異なる研究や発見が近年、多数なされていること。恐竜の多くは羽根が生えていたなど、びっくりするような研究成果を紹介します。

2012-10-02

「超教養講座」アーカイブ

「辺境生物学」入門~地球の端から探る宇宙生命の可能性

広島大学生物生産学部 准教授 長沼 毅

辺境とはすなわち生物が住みにくい場所。深海や地底の奥深く、火山や極地、砂漠などに棲む生物の研究を通して、「生命はどのように誕生したのか」、その謎に迫ろうという学問です。長沼先生は、「辺境生物学」の第一人者で、世界各地の辺境を訪ね、さまざまな生物を観察・研究してこられました。講義のなかでは、私たちの想像のつかない生物も登場。そして話は宇宙にまで及びます。果たして、地球以外にも“生命の星”は見つかるのでしょうか。