「超教養講座」アーカイブ
驚異の新素材“カーボンナノチューブ”~その発見から最先端の研究現場まで
名古屋大学理学部 篠原 久典 教授
カーボンナノチューブという物質をご存知でしょうか? その名のとおり炭素でできた直径「数ナノ」メートルの筒状の物質。ナノとは10億分の1のことを指します。実は、この極小の物質がものすごい能力を秘めています。まず「細くて軽い」。次に「強いうえにしなやか」。他の物質にはない電気的・磁気的特性も持ちます。そのため、「脅威の新物質」とも呼ばれています。ノーベル賞級といわれるこの物質の発見は、どのように私たちの生活を変えたのか。名古屋大学の篠原教授に解説いただきました。
フロントランナー(インタビュー・ムービー)
iPS細胞がわかる!
世界を驚かせた研究のいまと未来を探る
京都大学iPS細胞研究所
准教授 齊藤 博英
(この記事は動画でご覧いただけます。30min)
2012年、京都大学の山中伸弥教授がiPS細胞の研究でノーベル賞を受賞しました。世界を驚かせたiPS細胞はどこがすごいのでしょう。また、どのように医療を変えると期待されているのか。山中先生とともに研究の最前線に立つ齊藤准教授にiPS細胞の基礎知識から未来までをお聞きしました。iPS細胞の「入り口と出口」で重要な役割を果たす齊藤先生の研究も注目です!
フロントランナー
なぜ人は眠るのか、夢はなぜ見るのか
謎だらけの睡眠の正体に最新科学で迫る
金沢大学医薬保健学域医学類 教授 桜井 武
なぜ、私たちは眠るのか? 夢にはどんな意味があるのか? 一生の3分の1もの時間を費やすのに、睡眠に関してはわからないことばかりです。科学的な研究が始まって80年以上経ったいまでも謎だらけだ、といいます。どこまでわかって、何が謎のままなのか・・・・・・。睡眠と密接に関係している神経伝達物質「オレキシン」を発見し、“睡眠学”をリードする金沢大学の桜井武先生に「眠り」にまつわるさまざまな疑問に答えてもらいました。
フロントランナー
防災シミュレーションの第一人者
バーチャルリアリティによる減災を目指す
中央大学理工学部 教授 樫山 和男
樫山先生の所属する中央大学都市環境学科は以前「土木工学科」という名称だった。みんなは、土木工学と聞いてどんなイメージを抱くでしょう? いつも作業着で土や木、鋼(はがね)、コンクリートを相手に実験を進める――。たしかに、そういう部分もありますが、樫山先生の研究内容はずいぶん異なっています。扱うのは気象や地形、建物などのデータとコンピュータ。コンピュータを使ったシミュレーションで、快適で安全な街づくりに貢献しています。バーチャルリアリティ(仮想現実)も駆使する計算力学の最先端研究を、一緒に見てみていきましょう。
「超教養講座」アーカイブ
スペース・デブリがもたらす脅威~宇宙はゴミであふれている
九州大学工学部 教授 花田 俊也
夜空に輝く星、かっこいいロケット――宇宙開発はロマンに満ちています。しかし、その宇宙開発がいま危機に直面していることは意外と知られていません。原因は「宇宙のゴミ」。それが宇宙開発に深刻な影響を与え始め、このままいけば、将来、ロケットを打ち上げることができなくなるかもしれない、ともいわれています。宇宙開発の将来を左右する重要な問題を、第一線の研究者である九州大学の花田先生がわかりやすく解説します。