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ゴミをリサイクルし燃料に変身?!
「バイオコークス」がCO2を大幅削減する
近畿大学理工学部 准教授 井田 民男
【シリーズ「新しいエネルギー生産技術」②】
バイオマスという言葉をよく耳にするようになりました。「Bio(生物資源)」と「Mass(量)」を合わせた造語で、一般には「化石燃料を除いた生物由来のもの」という意味で使われています。現在、そのバイオマスをエネルギー資源として活用する動きがさかん。なかでも、近畿大学の井田先生は石炭コークスに替わる、利用価値の低いバイオマスを原料にした燃料の開発に取り組んでいます。「日本が排出するCO2の2%を削減できる」という、その研究の魅力に迫ってみましょう。
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水と光でつくる究極の新エネルギー
「人工光合成」が世界を救う
自然科学研究機構分子科学研究所 准教授 正岡 重行
【シリーズ「新しいエネルギー生産技術」①】
地球上の生き物で、植物しかもっていないもの。それは「自ら身体の材料をつくり出す」能力です。使うのは太陽エネルギー(光)と水、二酸化炭素。動物は、その植物が生み出したものを摂取し生命を維持しています。私たち人類が利用する石油や石炭など化石燃料も、すべては植物がつくったものが起源です。それと同じ能力を私たちが手にすることができたら・・・・・・。究極の技術「人工光合成」が現実になろうとしています。どんな未来を私たちにもたらすのでしょう。
「超教養講座」アーカイブ
携帯電話の不思議を探る
~伝わる仕組み、つながる仕組み
東北大学工学部 教授 安達 文幸
1人1台の時代に突入した携帯電話。「これがなくては生活できない」という人も多いことでしょう。しかし、当たり前の存在でありながら、この文明の利器は、多くの不思議に満ち溢れています。「どこにいても、なぜ会話をすることができるのか」「どうして、高速で移動してもつながるのか」「どうやってデータをやりとりしているのか」等々わからないことだらけ。これら携帯電話の謎に、日本を代表する研究者が迫ります――。
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食料増産から新しい医薬品まで
植物工場が切り拓く私たちの未来
千葉大学園芸学部 教授 後藤 英司
サンドイッチ・チェーンが、店舗の中でLED照明を使って野菜の栽培を行っている。そんなニュースを見た人もいるでしょう。そう、あれが植物工場。水や温度、光などを管理し屋内の施設で野菜を育てるため、植物工場では1年中、収穫することができます。生育条件を変えることで、従来にない付加価値の高い農作物を生み出すことも可能。最先端技術として世界中が注目している、まさに「次世代の農業」なのです。それにより、どんな未来が見えてくるのでしょうか。植物工場研究をリードする、千葉大学の後藤先生に聞いてみました。
科学部探訪
努力とチームワーク、役割分担で
ロボット・サッカーの世界大会に出場
帝塚山中学・高校科学部「ロボット班」
広い日本にはユニークな活動をする科学部がいっぱいある! 今回、訪れたのは古都・奈良にある帝塚山中学・高校。2013年6月、この学校の科学部「ロボット班」はある世界大会に出場しました。惜しくも入賞は逃したものの、ここ5年で3回も出場する、その世界では知られた“超・強豪校”です。強さの秘訣は「チームワークと役割分担」という彼らの活動を見ていきましょう。