2014-07-23

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食べるだけで運動したと同様の効果が!?
“梅”果実がもつ驚くべきパワーに迫る

近畿大学生物理工学部 准教授 白木 琢磨

人間は誰しも、健康で元気に、そして美しくありたいと願っています。そのためには、食べるものに気を配り適度な運動を行う必要があるのですが、忙しい現代人は偏った食生活や運動不足に陥りがち。とくに運動不足は、中高年とって深刻な問題になっています。そんななか、近畿大学の白木先生は食べるだけで運動と同じ作用をもたらす食品を発見しました。なんと、それは梅! 梅果実の中のある成分により筋肉の質が変わって運動模倣作用をもたらす、といいます。夢のような研究とは果たして……。

2014-06-24

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私たちの命と暮らしを守る「緑のダム」
そのメリット・デメリットを考えてみよう

徳島大学工学部 准教授 田村 隆雄

「緑のダム」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。森林がもつ洪水被害を減らす力を指し、環境保護や生物多様性、さらには地球温暖化などとも密接に関係することから注目度が高まっています。自然を活かすのだから、地球には優しい。そのため、「人工のダムに替えて」と思われがちですが、ことはそれほど単純ではありません。緑のダムにはまだわからないことがあるうえ、もたらすデメリットも考慮しなくてはならないからです。防災と渇水対策はどのように進めていけばいいのか……。徳島大学の田村先生と一緒に考えてみましょう。

2014-06-06

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こうすれば記憶力は高まる!
~脳の仕組みから考える学習法

東京大学薬学部 教授 池谷 裕二

記憶については、まだまだ多くの謎が残されています。たとえば、どれだけ記憶できるのかや、一度つくられた記憶をどのようにして取り出しているのかなども詳しくはわかっていません。東京大学の池谷先生は、脳の研究からそれらの難問に挑む。記憶にかかわる脳の部位・海馬や扁桃体の研究など、世界に先駆けたものも数多く手がけておられます。今回は、そんな“記憶の専門化”に、記憶力の高め方をレクチャーしてもらいました。科学的知見に基づいた学習法とは果たして……。

2014-05-19

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目指すはオリンピックの金メダル
町工場がつくるボブスレーで世界に挑む!

下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員長
株式会社マテリアル社長 細貝 淳一

長引く景気の低迷、産業構造の変化などにより中小企業の倒産が相次ぎました。日本を代表する中小企業の街・東京都大田区でも企業の数はピーク時の半分になっています。そんななか、1つの組織が立ち上がった。「下町ボブスレー」ネットワークプロジェクト――。大田区の中小企業の力を結集してボブスレーを製造、冬季五輪への出場を目指す、というものです。残念ながら、先のソチ五輪では夢は叶いませんでしたが、次のピョンチャン(平昌)五輪への出場は視野に捕らえた、といいます。下町ボブスレーの取り組みを通じて、日本の中小企業がもつ技とチャレンジ精神のすごさを見ていきましょう。

2014-05-08

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“夢の車”の研究・開発が急加速!
自動運転は何を私たちにもたらすのか

同志社大学理工学部 教授 橋本 雅文

近年、自動車をめぐる最大の関心は省エネ・環境への対応でした。そこにいま、自動運転が加わろうとしています。ドライバーがハンドルを握らなくても走ってくれる“夢の車”――。究極ともいえる乗り物の研究・開発が急速に進んでいます。自動運転が実現すれば、交通事故の数は大幅に減少、渋滞なども解消できるでしょう。しかし、まだまだ課題は多い。どこまで技術開発は進んでいるのでしょうか。実現に向け、どのような研究がなされているのか。同志社大学の橋本先生と一緒に、自動運転の最前線を見ていきましょう。